追加漢字の選定

未来のいつか/hyoshiokの日記 2006-05-18から
倉頡計畫で古典の電子化を進めていた時期がある。当時JIS X0208では表せない字を特定するために、JISX0212を用い、それにも無い字については諸橋大漢和の番号を用いてJISの文字で拓字して記載していた。JISに限定した理由は、当時、ユニコードブラウジングできるブラウザやテキストエディタがほとんど普及していなかったためである。

その後、JISの改訂がアナウンスされ、当時入力の終わっていた中からJIS X0208に無い字の追加を申請した。その際に、「通常の日本語で使用されている実例」を要求され、東陽町公益財団法人教科書研究センターホームページに行き戦後の国語教科書での引用例が無いかを調査し、また、いわゆる通俗「中国の古典」解説本を渉猟した結果を追加して申請を行った。
JIS X0213に、「儒教」という分類で追加された75字がその字である。細かい内訳は提案してJISX0213に採用された字

しかし、日本人の書く文章に引用される中国古典はもっと多い。JISX0213で追加する字を選定する際に古典から引用される字の調査を行ったのか寡聞にして知らない。
次回の規格改定の際には、ちゃんとした機関での広汎な調査を望む。